至高の逸品

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そして着いた!フランス! 想像してたより、埃っぽい。 ここに来て、ケンゴがしつこく送信してきた写メが役に立った。 ケンゴと母ちゃんの背景を注意深くみると、どう歩いたのか分かる。 暑いけど、カラッとしてるのか汗は出ない。 喉が乾く。なのに自販機が見当たらない。 空港内でミネラルウォーターを買っておいて良かった。 1.5Lの水を飲みながら、ポン=ヌフ(別に普通の橋で普通の川だった)を抜け、とうとうケンゴの話していたビストロを見つけた。 赤い壁に、金色の星が4つ看板に着いている。母ちゃんが探りを入れてくれた店の名前が「金の星」だから、合っている。 黒いソファの席に座ると、すぐにボーイが来てくれた。俺は、奇跡的にケンゴの写メから、その料理がかすかに写る画像を見つける事が出来た。 「これ、This one.あとー、ん? これ、タルタルって書いてある? これ魚? タルタル? ブフ? 何それ? おーけーおーけー。じゃ、これone。 ん? バン? ブラン? おーけーおーけー」 ボーイは笑顔で席を離れた。なんだ。なんか通じて持ってきてくれるらしい。 しかし飲み物を頼むのを忘れた。ここでペットボトルを飲んでいいものなのか? しばらくして、ボーイが何故か白ワインを持ってきた。何コレ。サービスか? 初めて飲むワインがフランスか。 悪くないな。
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