至高の逸品

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そして、とうとうケンゴが言っていた料理が来た。 無駄に大きな皿の中央に、サラダの葉っぱが盛り付けられ、その葉っぱの上にちょろっと乗った食べ物。 ……第一印象で、嫌な気がした。 ケンゴの写メではよく見えなかったが、明らかに、俺はコレを知っている。 箸で食べたいところだが、そんなものは流石にない。ボーイが持ってきたナイフとフォークで食べてみた。 ……うん。 そのあとに何故か生肉のユッケが来た。俺が頼んだタルタルフライはなぜ来ないんだ。 でも食った。旨かった。 とりあえず、全部食べる前に、さっきのボーイにアイコンタクトをとると、笑顔で俺の元へ来てくれた。 「What is this?」 この言葉を初めて使った。 ケンゴのせいで、初めて使った。 ボーイは、ウイ、と軽やかに言い、俺の質問に分かりやすい発音で、答えてくれた。
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