幼き日

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一年生の間は、担任が優しいお母さんみたいなひとだった。いつもニコニコしていて生徒を自分の子供のように、一人一人把握してくれていたと今でも信じている…ただ一人尊敬している先生。いまどうしているだう? 一年生の教室というのは、トイレの近くにあって授業中でも先生に云えばいかせてくれていた。しかし、帰りが少しでも遅いものなら、こそこそと「あいつうんちだったんだぜ!」と、言葉攻めが始まる…知らぬ間に背中に[うんち!]と張り紙が張られ、あっという間にからかいの的になるのなんかしょっちゅう。 おとなしい奴、反抗するのが怖い奴、からかえば何らかの反応(逃げる、泣く) そんな彼らの反応をみて楽しんでいる奴等が、気付かずともイジメる側なのだ!ある日、消しゴムを落としてしまった。もちろん拾おうとして前屈みになる、後ろから押されバランスを崩し椅子から落ちてしまった…消しゴムは遠くに跳ばされ、拾いに行ったが、また他の奴に蹴られ見失ってしまった。授業が終わってからも探して見たのに見つけられなかった。初めて買って貰ったのに、母になんと言えばいいのか… 悲しくて、悔しくて…… 次の日、ある女子が消しゴムを二個持っているのをみかけた……あれはたしか昨日無くした消しゴム! 返してほしいと勇気をだして言ったのに、 女1「やだよ!あたしが拾ったんだからあたしの」   ニヤニヤ笑っている。 女2「あんたがこんな かわいいの持ってるわけないじ   ゃん!貧乏のくせに!」 私 「でもそれは…………」それ以上言えなかった。 私が引き返すと、後ろからクスクス笑い声が聞こえる。四人程がいただろうか、悔しくて悲しかったが振り返る勇気がない。すると、 女1「この子あたしが消しゴム取ったって言うんだよ!取ってないのに~」と大きな声出して周りに知らせた。視線が私に集中する。 女3「なんで私達がわざと取ったみたいにいうのさ   うっわ、この子泣いてるよ、バカみい!」 さらに視線がが集まり、いたたまれず教室をでた。  
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