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「よし、居間で食うか」
「うん!」
漸く私は三角にパクつく事が出来た。口いっぱいに拡がる甘さと鼻から抜ける良い香り。そんなに冷えてはいなかったけど、待ちに待った大好物は、口と両手が果汁でベトベトになるのも気にならない程、私を夢中にさせた。
「どうだ、さち、うんまいか?」
「うん!すんごくおいしー!」
「そうか、良かったな。種、ちゃんと出せよ。本当上出来で良かった」
ばーちゃんはそう言ってひと切れ手に持って笑った。私もニッと笑ったけど、口の回りが突っ張って高角が上手く上がらなかった。
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