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孫には俺から謝るから内緒な、と言われたが、俺はお孫さんとは会ったこともないし名前も住んでいるところも知らないから、当然話せるはずがない。
棟梁と別れて、店に戻ると、俺は料理の下拵えを始めた。
今夜も木戸は管を巻くだろうか。
せいぜい、話の一つも聞いて、大変ですね、とビールを注いでやろう。
普段は手酌なんだが、そこはまあ。
・・・・・・それを見咎めそうなやつはいるが。
店に来るお客さんは、皆さん平等。
普段はやらないサービスだって、お客さんが落ち込んでたらそれくらいする。
落ち込みもしていないくせに、ワインを注げと要求してくる吸血鬼の方がよくないと思う。
俺は、買ってきた鶏肉を、焼き鳥にしようと串に刺していった。
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