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人間であろうがそうじゃなかろうが、せっかく来てくれたお客さんに対して、何てことを言ってんだ、ヤタ!
木戸もミハイさんも、新しいお客さんの気配に気をとられているようで、さっきまでの殺伐とした雰囲気が薄らいでいる。
俺は、とりあえずヤタがこれ以上失礼なことを言う前にと、カウンターから出て、戸を開けた。
「ヤタ!お客さんに何てことを!」
「本当のことだ!ぎゃああ!」
「い、いーんですー、僕ーゆーっくりーだからー。」
ヤタが止まっている木の前に、ずんぐりとした体型の男の人がいた。
体格のわりには小顔で、首が長い。
小さい目が垂れていて、人は良さそうだった。
「あのー、ここーはー、お酒ーのーめーまーすーかー。」
おおう、本当に話し方もゆっくりなら、こちらをのっそり向く動作もゆっくりだ。
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