第1章

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「湊君!こっち向いて―」 「・・・はい・・?」 カシャッ・・・ 「ごめんな、ありがと♪」 呼ばれて振り向いたら写真撮られた・・・ まぁあの人の事だから気にしたらいけない。 「・・・お前ボーッとしてると、いつか写真集作られて売り出されるぞ?」 「・・・・誰?・・」 「あぁ?・・っとそう言えば自己紹介してなかったか?・・俺はアイツの相方の神代月夜。來人のバカに律儀に付き合わなくていいぞ」 神代月夜(かみしろつきや)と言った男はさっき僕の写真を撮った花宮來人(はなみやらいと)の知り合いらしい。 「・・・大丈夫・・・」 「ならいいけど、何かあったら俺に言え。お仕置きしとくから♪」 笑顔で來人さんを見ながら、楽しそうに言い放った月夜さんは少し怖かった。 「・・喧嘩・・・ダメ・・?」 「喧嘩にならないから安心しろ。やっと同じ場所に居るんだ、無駄な時間は過ごさないさ・・・」 意味は分からなかったが、來人さんを見る目が優しくて僕は少し來人さんが羨ましくなった。 .
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