4人が本棚に入れています
本棚に追加
きらきら
きらきら
私の周りはいつでも輝いていた。
全ての中心は自分だと信じて疑わなかった。
いつか、どこからか素敵な王子様が現れて私を攫っていくの。
「お前、ブスだよな」
・・・・。
は?
よそのクラスの男子に全校集会の時に言われた。
「なんでそんなに髪の毛伸ばしてんの?ちゃんと洗えんの?」
私の髪は背中の真ん中ほどまで伸びていて、それを左右にわけてお下げにしていた。
…これは、来たるべき日の為に魔力を蓄え…じゃなくて、願掛けのようなものなわけで。
「…ちゃんと洗ってるよっ!」
私が言えたのはそれだけだった。
私は、輝いてなんかいない。
周りが輝いていただけだった。
最初のコメントを投稿しよう!