社員№002 冴内陽太

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──さて。 午後からは井上さんは客先へ。 僕は営業部内の整理を継続。 大方データ入力と整理は住んで来た所で何か引っかかる自分が居た。 なんだろう。 何か、違和感と言うか…。 「うーん」 パソコンの画面を睨んでうなっていると、肩を叩かれた。 「ひゃっ!?」 「おっと、驚かせるつもりはなかったんだけどな」 「金谷課長!」 「差し入れ」 そう言って缶コーヒーが差し出される。 「ありがとうございます」 そう言って受け取る。 今、営業部の中は人がいない。 「調子どう?何か悩んでたみたいだけど」 「いや…ちょっと営業記録に違和感がある程度でまだ確信も何もないのでこれからもう少し精査していくべきかなと思っている所で…」 「そっか。宜しく頼むね」 「はい。あの、課長の方はどうですか?」 「あー、うん。まぁ、色々大変だよ(笑)」 「そうですか。僕に出来る事があったら何でも言って下さい」 「ありがとう。じゃ、続き頑張って」 「はい!」 ぽん、と僕の肩を叩いて課長は去って行った。
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