赤城 圭一郎の事件簿 Vol.0 『 警視監 黄道 潤 』

『 彼の日常 』

海外で生活をしている妹夫婦は

可愛い子供にも恵まれて

この三年間幸せに暮らしていた。

しかし、その彼女が子供と事故に遭った…という連絡が突然来たのである。

黄道は心配で動揺していた。

「…警部……これはもうご自分で行かれる以外には……」
「そんなことはわかっている！」

ーー今すぐにでも駆けつけたい。

自分は国家公務員だ。

上司の了承なく職場を離れる訳にはいかない。

だが

そこで諦めないのもまた彼である。