第1章

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 それからリーは暇さえあれば、カクテルの勉強に没頭した。客が来るまでは様々な本を読み漁り知識を蓄え、閉店時間が来ればマスターにレシピ通りのカクテルを作り味を確かめて貰っていた。たまに葵も居残って飲ませて貰ったがこれが美味かった。  しっかりとした味わいになっており、アルコール度数が四十度を越すものでも体の中にすっと馴染むものになっている。美味しいというと、彼は白い歯を見せながら、ありがとうございますと丁寧に頭を何度も下げた。
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