第1章 不機嫌なプリンセス

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「そうだ、うみたそ!これからは生徒会でもよろしくね」 「へ?」 「俺、副会長になったから」 「えーっ!?」 「そんな驚かなくても。アメリカじゃ、それなりに有名な名門校いたからさ、優遇されちゃって」 「バカじゃなかったんだ・・・」 生徒会でも一緒なんて!! 「うみたそ!超失礼!」 「まあ、黙ってたら優等生に見えるわね」 「うっ!黙ってたらは余計だよぉ」 「ふふっ・・・」 「あっ!今、うみたそ笑った!可愛いぃ!」 「わ、笑ってない!」 「今、絶対笑った!」 「笑ってないんだから!」 すると 「ソウ!」 「あ、優也ー!」 優也が私達の元へ。 優也・・・。 「こってり絞られた?」 「あはは。転校二日目にしてやらかしちったー!」 「大丈夫だよ。ソウが犯人じゃないのは俺、分かってるし」 「優也、天使!」 「キモイ、キモイ。・・・うみ」 「な、何?」 「うみに嫌がらせした奴、必ず見つけるから」 「良いわよ。嫌がらせなんて慣れてるし」 「うみ!うみは良くても、俺は・・・」 「私に関わったら優也まで嫌われるんだよ!?」 はっ・・・ 「うみは何も分かってない」 「は?」 「突然、お前に避けられた俺がどんな気持ちでいるか少しは考えろ!バカ!」 え・・・ 「優・・・」 な、何なのよ? 私の事友達に悪く言ってたくせに! 「バカ優・・・」 「不器用さんだね、うみたそも優也も」 「へ?高峯くん?」 「さ、帰ろー!」 私はすぐに気付けなかった。 あまりにも鈍くて。 優也の気持ちも、高峯くんの隠している事も。 あの時の私は・・・。
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