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だけど
『高瀬ってうざくない?』
『そうそう。幼馴染みだかなんだか知らないけど、山崎くんとも仲良いしさ。その上、宮下先輩から告白されるとか。本当むかつく』
『あんな根暗女の何が良いんだか。どうせ色目使って何かしてんじゃない?』
それ以来、女子達の目の敵にされてしまった。
『制服が・・・』
体育を終え、更衣室に着替えに行くと制服が破かれているという事もあった。
大丈夫。
ほっとけば、その内落ち着くはずだ。
だけど
『泉、一緒に帰ろ・・・』
『舞!行こ!』
え?
『待ってよ、泉!』
私は私を無視した泉の腕を掴んだ。
だけど
『触らないでよ!鬱陶しい』
泉は私を突き飛ばし、言った。
どう・・・して?
泉だけは私の味方でいてくれると思ったのに・・・。
私は親友に裏切られたのだ。
『うみには俺がいる。大丈夫だからな!』
『優也・・・』
『言いたいやつには言わせておけば良いんだよ』
落ち込む私の頭を優也は優しく撫でてくれた。
それでも、優也だけは私に態度を変えずに接してくれていた。
泉に裏切られたのは悲しくて仕方が無かった。
でも、私には優也がいてくれる。
そう思ったら、気持ちが楽になった。
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