第1章 不機嫌なプリンセス

7/19
29人が本棚に入れています
本棚に追加
/383ページ
だけど 『優也って本当高瀬と仲良いよなぁ』 『幼馴染みだからな』 あ・・・ 優也!! そっか、今日部活休みなんだ。 男友達と帰るのかなあ? もし、一人なら一緒に帰ろうって言いたいな。 私はこっそり教室の中を覗き込む。 『なぁ、優也って高瀬の事好きなの?』 え・・・ 一人の男子が優也に聞いた。 気になる! でも 盗み聞きは・・・ 私、どうしたら・・・ 『べ、別に好きじゃねぇよ!あんな暗い奴!』 えっ・・・ 『やたらと気強いし、可愛くねぇもん』 っ! 私はその場を立ち去った。 そう・・・だよね。 優也からしたら私はただの幼馴染み。 こんな可愛げのない私、好きになるはずもない。 優也の周り、可愛い子ばっかだし。 その日から私は優也と距離を置くようになった。 私は本当に一人になった。 「今年も優也と同じクラス・・・」 私はクラス発表の掲示板を見て呟く。 まあ、去年同様あんまり絡む事は無いかな。
/383ページ

最初のコメントを投稿しよう!