第3章 好きなのはどっち?

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家に帰ると、私はベッドに寝転ぶ。 普段、クラスでは友達とふざけてばかりの優也。 サッカーをしている時はまるで別人だ。 「私の知らない内に成長してた」 先輩からも後輩からも頼りにされ、他校にまでたくさんファンを作っている。 やっぱり優也って別世界にいる気がする。 だけど スマホから突然、通知音が流れてきた。 LINE? (とっとと帰りやがって(;`O´)o) 優也からだ。 (お疲れ様。勝って良かったわね) 私は淡々と返す。 (当たり前!俺がいるんだぞ?) 自信満々すぎるわよ! (さすが優也ね) (デート、あれ冗談じゃねぇからな?) 私が返すと同時に優也から来た。 っ! (何で私なの!?意味が分からないわ) (もう一度、やり直したいから。うみと) やり直したい・・・? (大丈夫よ。もう私は貴方を無視したりしないわよ?) (分かってる。デートは俺がしたいから誘った。そんだけ) な、何!? 優也の唐突な発言に私は動揺する。 (彼女と別れたからって私で寂しさを埋めようとするのはやめて頂戴) (うみは俺とデートするの嫌?) え・・・ 嫌なわけではない。 でも 前みたいにテンションがかなり上がるわけでもない。 (嫌ではないわ) (じゃあ、良いじゃん) 私が返すと、優也はそう返信してきた。 何故わざわざデートという言葉を使うのかしら? 御付き合いしてもいないのに。 やはり優也はチャラ男らしい。
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