第3章 好きなのはどっち?

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「う、うん。すごかったのよ?点なんて殆ど優也が入れてたし」 「行くの?デート」 高峯くんは急に真剣な顔で私に聞いてきた。 「そ、そういう約束だし・・・優也には借りがあるもの」 「ふーん?そっか」 高峯くんに優也とのデートの話を振られると、胸が痛むのはどうして? 意味、分からないわ。 「高峯くんも優也も変よ。私と遊びに行きたいだなんて。正気の沙汰ではないわ」 「ひっどいなぁ。うみたそは!俺も優也も頑張ってんのに」 「何を頑張っているのよ?」 「これだからド鈍いお嬢様は・・・」 「答えなさいよ?」 「やーだ!教えないっ!」 「面倒くさい男」 「うみたそに言われたくないよ!」 「私のどこが面倒くさいのよ?」 「もう怒らないのー!うみたそ!」 もう!訳が分からないわ! 「あっ!ステイシーからメール来てる」 「ステイシー?」 「俺の向こうの学校の同級生。金髪美女!久々だなぁ」 高峯くんは電車に乗り込むと、メールを返す。 「ちょっと。人といる時にメールだなんて失礼よ」 「えっ?わりと皆やるよ?優也とか田中っちとか。あっ!もしかして・・・」 「な、何?」 「私といるのにメールするなんてひどい。構いなさいよって事?」 「か、勝手に変な解釈しないで頂戴!もう!貴方は金髪美女と楽しくメールでもしてなさい!そっちのが楽しいものね!」 「はぁ!うみたそ、激かわーっ!拗ねたそだ!拗ねたそー!」 「す、拗ねてないんだから!勘違いしないで頂戴!」 「やっぱりツンデレだ・・・」 「だ、誰がツンデレよ!」
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