第3章 好きなのはどっち?

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「今日も特別授業かよ、高峯」 「悪い、悪い」 「やっぱり帰国子女は扱いが違うなぁ」 体育の時間になると、高峯くんだけ違う教室へ。 「うーみ、何ずっと高峯くん見てるの?」 「わっ!愛莉?」 「高峯くん大好きだね」 「ち、違うわよ!ただ、気になっただけ。高峯くんって運動神経どうなのかなって」 「確かに。でも、ケンカは強いかも?あたしの元彼威圧してたし。かっこよかったよね」 「え・・・」 「大丈夫だよ、うみ!私、高峯くんタイプじゃないし。かっこいいとは思うけど」 「べ、別に私はあいつの事なんか好きじゃないんだからね!」 「もう!ムキになっちゃって」 「勝手な解釈はやめて頂戴」 「でも、高峯くんって謎だよね。優也くんみたいに友達作るのは上手みたいだけど、なんか自分の本心を見せないっていうか」 「確かに・・・」 基本的には他の人の話ばかり聞いてる気がする。 あいつが好きな音楽を知ったのは今日。 好きな食べ物とか好きな映画とか色々まだ知らない事だらけだ。 聞いてみなきゃ・・・。 友達の事はちゃんと知っておくべきだわ。
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