第3章 好きなのはどっち?

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「じゃあ、あたしはアルバイトの面接あるから」 「僕は部活に向かいます」 「お疲れ様ー!さぁ、うみたそ!俺らも・・・」 「私と貴方は残業」 「ちぇっ」 私と高峯くんだけ生徒会室で残業だ。 「ねぇ、高峯くん」 「んー?なんだい?うみたそ」 「貴方の事を教えて頂戴」 「へ?俺の事?」 「ええ。貴方、あまり自分の話はしないじゃない。私は知りたいの、貴方の事」 「うみたそ・・・」 「誕生日は知っているし、それ以外の事」 「んー。高峯颯太、O型!身長は172センチ!大好物はローストビーフ!嫌いな食べ物は納豆。ぴっちぴちの16歳だよーん!」 「そう」 「反応薄っ!」 「で、では好きな映画は?」 「インディージョーンズかな!」 「父が借りて見てるのを少し観たことはあるわ」 「俺、BOX持ってるから!超かっこいいよ、インディー!」 「考古学者が遺跡とか探検する話よね?」 「うん。俺、冒険に出かけてみたいんだよね。自由に色んな国を」 「冒険ねぇ」 「でも、俺じゃだめなんだ」 「え?」 「インディーみたいに自由ではいられない」 「どういう事?」 「ほら、次の質問は?ウェルカムだよ、うみたそ」 「じゃ、じゃあ・・・好きな芸能人」 「そりゃあ、ジョニーデップとアンハサウェイだろ!」 「やはり外国人なのね」 「もっちろん!リスペクトしまくりだよ!」 「確かに高峯くんってアリスの世界にいそうよね」 「どういう事だい!?」 「本当に海外好きなのね。ちなみにジブリとかは観るのかしら?」 「もっちろん!俺はね、ラピュタが一番好き。空から落ちてきたうみたそを拾う。むふふ、妄想がはかどるにゃあ!」 「気持ち悪すぎるわよ、貴方」 「うみたそはー?」 「わ、私はとなりのトトロよ。わ、悪いかしら?」 「う、うみたそきゃわいいー!何でだい?」 「猫バスはとても素敵な乗り物だと思わない?高峯くん」 「へ?うみたそ?」
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