タイトル「正夢の惨劇」

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「あーちゃん、おはよーっ!」 教室に着くなり、そう言って私に抱きついてきたのは、私の友達、姫瓦 愛花(ヒメカワラ マナカ)。あだ名はひーちゃんだが、私は普通に愛花と名前で呼んでいる。 因みに、愛花が言ったあーちゃんとは、誰でもない、私のあだ名である。私の本名は、新井宮 亜豆(アライミヤ アズキ)。私も愛花も、他ではあまり類を見ない名前のため、同級生によく名前を弄られることが多い。特に二人とも苗字を弄られる。私の場合は名前も弄られる。 「おはよう~まな……」 か、と言おうとしたときだった。 「助けてぇぇぇぇぇ!」 教室の外の廊下から、つんざくような悲鳴が聞こえた。
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