#case. -3 好敵

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二重三重の悲劇に見舞われた俺は 何かをする気力をすべて失い 呆然自失の状態にあった 俺の暴走を恐れた役人が巨躯の警官と共に来た時も 俺は素直に従い 隔離施設への入室をした 施設内でのテレビには施設外の国内戦争が流され 発症者――RAUと呼ばれるようになる前の呼び名――に対する批判もあった 俺はその放送・ヒトの思考・施設を管理する役人達に対して腹がたっていた 数度の破壊行動により、俺は鉄格子の厳重区画へと移された 施設に来て1年半が経つ頃、気の狂いそうなこの隔離施設から逃亡した その後、ヒトや社会への反社会的感情を抱いていた俺は ある組織に勧誘され、加入した
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