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「瑞樹、おまえとルームシェア解消するって言って、起きたら早速ネットで新居探しする気満々だぞ」
瑞樹は驚いた。
【ちょっと! 潤くんっ、俺、そんな事言ってないよっ】
瑞樹は声を出さずに潤に抗議するが、まるで無視された。
「とにかく、瑞樹はしばらくうちで預かるから。おまえは自分のした事とこれからをちゃんと考えろ。いいな」
それだけ言うと潤はスマホの通話を一方的に切り、電源まで落としていた。
「よく寝たか? 瑞樹」
潤は平然と瑞樹に尋ねる。
「寝たけど……、でも潤くん、どうしてあんな嘘をてっちゃんに」
「嘘じゃないだろう? おまえ、徹大とまた一緒に住めるのか?」
「うっ……」
瑞樹には図星だ。徹大とあの家に住みたくない。女を連れ込んだ家で再び同棲するほど、瑞樹はお人好しではない。
「徹大を好きなのは瑞樹の勝手だが、一緒に住むのは考え直したほうがいいんじゃないか?」
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