嫌いになれない幼馴染

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 寝室を出る潤の後を、瑞樹は付いていく。 「これ、買ってきたんだ。一緒に食べよう」 「わあ、チーズタルト、これ俺、食いたかったんだ。ありがとう、潤くん」 潤がコーヒーを淹れてくれて、早速おやつタイムだ。 「潤くん、もしかしてこれ買いに行ったの?」 「ああ、瑞樹、食べたいって言ってたからな」 「ごめん……、そんなつもりなかったんだけど……」 瑞樹は二個目になるチーズタルトを皿に戻した。 「潤くん、まだ彼女出来てない?」 「何だ、急に」 「いや、俺、もう一ヶ月以上潤くんちにお世話になってるけど、いいのかなって」 「気にすんな」 「でも、彼女出来てもうちに呼べないじゃん」 「瑞樹」 「俺、潤くんに迷惑かけてる」 瑞樹はソファの上で体操座りで丸くなる。 「俺はおまえの味方だ。瑞樹が徹大をずっと好きな気持ちを応援している。だからいたいだけここにいろ。迷惑じゃない」 「潤くん、てっちゃんを、男を好きな俺がキモくないの?」 「瑞樹がキモいとかありえない」
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