嫌いになれない幼馴染

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 潤が寝室に布団を敷いてくれている。そこに瑞樹は横になり、潤も同じ布団に入る。瑞樹は潤の胸に頭を擦り寄せ、ぽつんと告白した。 「潤くん、てっちゃんが女連れこんだ」 「あそこに?」 「うん、裸で女と寝てるの見ちゃった」 「何やってんだ、あいつは」  呆れたように潤は溜息をつきながら、優しく瑞樹の背中を撫でてくれる。瑞樹は眠りたくないのに、眠くなってくる。 「俺、もう、疲れた」 「そうか」 「てっちゃん、大好きだけど、てっちゃんは俺のこと、好きじゃないんだもん」 「そうか?」 「俺なんか、ただの……」 ――女がいない時の、性欲処理係だ。  いや、それにさえなれてないかもしれない。だから徹大はあんなに途切れなく女を取っ替え引っ替えしているのだ。 「瑞樹、おまえは可愛いぞ」  潤が慰めてくれる。 「ホント、優しいね……潤くん。潤くんが恋人ならいいのに……」 「馬鹿なこと言ってないで、もう寝ろ」  背中を撫でる力がほんの少し強くなる。それが更に瑞樹に心地よく伝わる。 ――寝て起きたら、横にてっちゃんがいて、全部夢だったらいいのに……。  そう願いながら、瑞樹は眠りに吸い込まれていった。
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