鈍感な幼馴染

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「みーずーき」  後ろから抱きしめると、瑞樹は体を固くした。 「またやろうな」 「あ、え?」 「こういうの。お互い処理しないと。若い男が溜まったままだと体に悪いじゃん?」 「あ、う、うん……そうだね……」  徹大は定期的に女で発散しているから問題ないが、瑞樹はおそらく童貞だ。  なぜなら徹大だけを愛しているから、他の男にも女にも見向きもしない。  瑞樹だって立派な成人男性だ。性欲もあるだろう。  なので度々こういう行為を徹大から仕掛けた。  徹大は自分が出来る範囲内で瑞樹の性欲を発散させてあげていたつもりだった。 「あんなこと好きじゃないと出来ないっつうのに……。本当にあいつは……気付けよ、鈍感」  瑞樹との戯れを思い出すと、徹大の体は疼いてしまう。  しかし、女を抱くのもはばかられる。  操を立てるつもりは毛頭ないのに、結果そうなってしまう自分に呆れるしかなかった。
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