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「もう、だめなんだ。俺、心が、折れてしまった。てっちゃんが何を言っても、信じられない。ルームシェアは、もう、解消しよう、てっちゃん。俺はてっちゃんを好きだけど、てっちゃんは俺を好きじゃない。そんなてっちゃんと一緒にいるのは、もう、辛すぎて……一緒にいたいのに、いられない……」
今まで一度も瑞樹を好きだと告げたことはないが、態度で示してきたつもりだ。
しかしそれでは瑞樹には伝わらないのだろう。
それだけ瑞樹の心は固く閉ざされている。
その証拠に瑞樹がこんな事を言うのだ。
「俺なんか、てっちゃんの、性欲処理係だもん」
瑞樹の鈍さにはほとほと呆れ返る。
男のモノを口に咥えるなんて、瑞樹以外には一ミリたりともしたいなんて思わない。
それを徹大から率先して瑞樹に施している時点で、愛情を感じてくれてもよさそうではないか。
「ば、馬鹿っ! んな訳あるかっ。好きじゃなきゃ男にあんなことするかよっ」
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