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「クレイジーだな君は?
だが、私は心の強い者や勇気のある者が好きだ。
だから、こういうのはどうだろう?
私の猛攻を潜り抜けて私に触れる事が出来たら、君の勝ち。
君とお付き合いしよう。」
「つまり、俺が諦めたら俺の負けって事だね!?」
「まぁ……そうとも言えるかな……?」
「了解、なら本気で行かせてもらうぜ!」
俺は彼女の言葉を聞き終わると同時に、一気に駆け出した。
それより三時間後……。
俺は肉のサンドバッグの如き姿で、彼女の前に立ちはだかる。
いや、実質的には何とか立っていると言った方が正しいだろうか?
「も……もう止めた方がいい……これ以上は命にかかわるぞ!?」
彼女は心底、俺を心配そうに見詰める。
だが、俺の腫れまくった目には、その光景が僅かしか見えなかった。
しかし、ここで退く訳にはいかない。
俺は死力を振り絞って一気に駆け出し……。
そして、コケた。
「痛たたた……。」
俺は目の前の何かに掴まりながら、取り敢えず立ち上がる。
その直後、上から声が響く。
「勝負は君の勝ちだ。」
俺は、ゆっくりと上を見詰める。
そして俺は理解した。
俺が掴んでいたのは八尋さんの右足だったのだと。
だが……俺は立ち上がろうとして、よろめいた拍子に思わず何かを掴む。
その何かとは……八尋さんの水着(下)であった。
ヒャッホーイ!
そして、その結果、俺は股間を強烈な一撃が強襲。
俺は無事、入院するに至ったのである。
その経験故に俺はこう思う。
夏なんか……なくなればいいのにーーと。
でも……病院に八尋さんがお見舞いにきてくれている今年の夏ぐらいはあってもいいのかもと思わくもない。
俺にも漸く、夏ならぬ春が来たのだからーー。
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