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「ぷ、プラトーンンン!!!!」
俺は涙ながらに叫んだ。
今まで俺自身、気付かなかった絶望的な事柄。
それが今、明らかになった。
そして、それは同時にある残酷な現実を浮き彫りにする。
その現実とは俺は他者から……特に女性からド変態か、色欲大王と言う冷たい好奇の目線で見られていたと言う現実だった。
つまり、その筋の方々にボコられたのも、ナンパして良い感じ状況にありながらも突然、「この変態!」とか「エロ魔神!」とか言われ、ビンタで終結なんて状況が多々あったのも全ては、これが原因だったと言う事だろう。
(そうか……俺は……俺は公衆の面前で「セック◯させて下さい!」と叫んだり、本人を前にして「僕ちんのオ◯ン◯◯からカルピスが出なくなるまで可愛がってくだちゃい」とか言ってたと言うのかぁぁぁぁ!?)
これではただの変質者である。
これならばフラレるのは当然だ。
だが、それはそれとして……。
(俺、よく通報されたりしなかったな……?)
俺は俺の中に僅かに残された幸運があった事に、そっと胸を撫で下ろす。
正直、こんな醜態をさらした他に、逮捕までされていたら俺はもう立ち直れなかった事だろう。
だが、幸か不幸か俺は通報も逮捕もされていない。
ならばまだ闘える筈……。
そんな事を思っていた直後、不意に後ろから声が響く。
「叔父さん面白いね?
叔父さんみたいに面白い人、始めてみた!」
(だ……誰が叔父さんだぁ!?)
俺は怒りで両拳をナワナワと震わせる。
当然であろう。
俺はまだ27歳。
決して叔父さんなどと呼ばれる年齢ではないのだから。
「俺は叔父さんではない!
お兄さんだ!」
「鬼さん…?」
「お兄さん!」
そう訂正しまくりながら振り向くと、そこには小学生くらいの年齢の水着少女が立っていた。
(え…? 女の子??)
俺は取り敢えず、怒りに満ちたる顔を笑顔に変え、その少女に向けて優しく少女を嗜める。
「お嬢ちゃん俺はまだ、叔父さんって歳じゃないよ?
お兄さんだからね、お兄さん。」
「ふーん、そうなんだ?
分かったわ叔父さん!」
(くっ……! お兄さんだと言ってるだろうが、この娘っ子が!
犯されたいのか全く!)
俺は怒りの余り、そんな事を思ってしまい慌てて、その考えを振り払う。
当然である。
何故なら俺は決してロリコンではないからだ。
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