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絶対に、逃がさない。
素早くベルトを外し、ズボンの前をはだけ、破廉恥な染みができたボクサーパンツをずらす。
飛び出た若い幹を、穂積はいきなり根元まで銜えこんだ。
「ひっ、あぁ!」
大輔の腰が二度三度と跳ねる。
穂積は唇をすぼめて、幹を扱いた。舌先で先端を舐め回すと、大輔は全身を暴れさせた。
大輔を落としてやろうと、無理やりにでもモノにしてやろうと企んだ穂積だったが、今はもう穂積も夢中だった。
若く、瑞々しく、はしたないこの体に――。
穂積は欲しくてたまらなくて、一心不乱で大輔の幹を貪った。
若い幹はすぐに絶頂の兆しがやって来て、一回りも二回りも太くなった。
熱い迸りが全部欲しくて、穂積は愛撫を激しくした。
しかし、欲しいものは簡単には手に入らなかった。
「香さん!」
肩を、強い力で掴まれた。
驚いて顔を上げると、いつのまにか拘束を解いた大輔が起き上がり、穂積の肩を掴んで止めていた。
またも逃がしてしまうのか、と穂積は切なくなって大輔を見つめる。
そこで見つけた大輔の目は、穂積と同じ色だった。
欲情に、燃えていた――。
「大輔、くん……あっ!」
大輔が穂積の薄い肩を掴み、ベッドに押しつけた。
今度は大輔が穂積を安物のベッドに押し倒し、ベッドのスプリングが悲鳴を上げた。
「……香さんが、悪いんです。俺を誘った貴方が全部、悪いんだ……」
穂積を押し倒した大輔が、恨めしそうに、悔しそうに吐き出した。
憎むようなその目に、穂積はまた興奮した。
このまま、大輔に抱き殺されてしまいたい――。
「そうだよ。全部、俺のせいだよ。だからお願い……」
穂積は両手を伸ばし、大輔の背に回した。しっとりと汗ばんだしなやかな背中を撫でながら、大輔に乞う。
「……抱いて」
それが合図だった。
大輔が穂積に口づけ、禁断の夜が二人を――。
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