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北荒間の最奥にあるラブホテル「M」。
荒間署生活安全課保安係御用達のそのホテルでは、なんでもアリだ。
保安係の捜査員が男同士で入ることも可能であれば、男が三人、でも入室できる。
一向に修繕工事がされない古いラブホテルには、今では禁止されている鏡張りの部屋もある。
真ん中に大きいだけの安物のベッドが置かれ、そのベッドの頭を上にして左の壁面に、大きな鏡が張られていた。
薄汚れた鏡には、裸の男が三人、映りこんでいる。
男たちの熱い吐息が、室内の湿度を上げる。
「……ん、大輔くん、上手……」
ベッドに横たわり、はしたなく両足を開いた穂積が、自分を組み敷く大輔を蕩けた目で見つめる。
「あっ、そこ、イイ……」
「ここ、ですか?」
大輔は、穂積の中に入れた指を、彼に求められるまま動かした。穂積がイイと言った箇所を、中指の腹で優しく撫でる。
ここ、がいいのは大輔もよく知っている。穂積の引き締まった細い腰が、揺れる。
きれいな人が、自分の拙い愛撫で悶えている。
大輔は、憧れの人を手中に収めた喜びに震えた。自身の若い幹はすでに張り詰め、天を仰いでいた。
「おい、もうパンパンじゃねぇか」
「あ! こ、晃司さん!」
大輔の背後から、厚い肉体が覆いかぶさる。
晃司が、後ろから大輔を抱きしめ、早くも透明な液を零す幹をやんわりと握った。
「ダメッ、やめ……!」
敏感な耳たぶを同時に甘噛みされ、大輔の穂積を愛撫する手が止まる。
穂積が、ムッと顔を歪めた。
「先輩、邪魔しないで下さいよ。今夜は記念すべき、大輔くんの童貞卒業の夜、なんですから」
「しょうがねぇだろ、大輔が一生懸命シてる顔が、可愛いからさ」
「あ、やだやだ! 晃司さん、手、動かさないで……」
晃司が何回か扱いただけで、大輔は達してしまいそうだった。下腹に力を入れ、なんとか堪える。
その必死な表情が、年上の男たちを大いに煽っているとはつゆ知らず――。
「もう、先輩いい加減にしてください! 一緒にするのは譲歩してあげたんですから、邪魔だけはしないでくださいよ!」
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