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そう言うと、黒瀬凜太朗は頬を少し赤く染め上げてから自分の事をぽつりぽつりと話し始めてくれた。
―――正直、全部知っている事だけだったけど。
でも、不思議と退屈だと感じたりはせず……あくまでも楽しく黒瀬凜太朗との会話を楽しんだ。
料理が運ばれてきて、パスタを口に運んだ彼は美味しい!と言い、絶賛してくれた。
―――別に、俺が作っている訳でも無いのに嬉しくて顔がニヤけてしまう。
「あ、そう言えば……僕、翔君の事も知りたいなぁ……。」
「……え?」
正直、驚いた。彼に対して手応えは感じていたけれど……まさか相手から俺の事を聞いてくるとは思ってもみなかった。
俺は半分嘘で、半分真実の自己紹介をした。
相澤翔。苗字はホント、名前はウソ。
歳は今年で17。高校2年。これは、ホント。
部活はサッカー。……半分ホントで半分ウソ。
―――金がないから部活はしていないが、駆り出された時には参加する。聡がサッカー部なので、スパイクシューズやらを貸してくれるのだ。
モテるかと聞かれて、そんな事ない。
……これはすぐにバレた。
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