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彼が、僕の腕を掴む力をより一層……強くした。
｢…っ、……いった…｣
痛くて、思わず顔を歪めながら僕は小さく呟いた。
｢リンが痛がってんだろうが。早く手、離せ。｣
｢……嫌です。｣
それでも引き下がろうとしない彼に、シュウちゃんがその手を引き剥がした。
｢止めろって言ってんだよ。嫌がってる奴にしつこくしたら余計に嫌われるだけだと思うんだが？｣
｢……っ、貴方には関係無いですよね…？｣
｢関係ある。｣
｢……はい？｣
そう言うと、シュウちゃんが僕の腕を引っ張って……胸で抱き締めた。
｢ちょっ……シュウちゃん…？｣
｢コイツ、俺の大切な奴だから。｣
…………。
そう言ったシュウちゃんは更に抱き締める力を強くして……僕を大切な宝物を扱う様に頭を撫でた。
｢……だからさ、お前みたいな奴に渡す訳にはいかねぇんだよ。分かったら…今すぐ目の前から消えろ。｣
｢……っ…俺は！消えません！！｣
｢あ？｣
｢……だって、俺だって…リンさんが好きなんです！！｣
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