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｢……｣
―――何でそんな事言うの？
ねぇ……どうして？
―――僕を、どれだけ揶揄えば……君は気が済むのかな？
｢……リンとお前の間にあった事なんて、俺は追求するつもりはもうねぇけど。｣
そう言ってシュウちゃんは僕の身体を自分の後ろに隠しつつ、彼の方に向きを変えてその言葉の続きを発した。
｢少なくとも、お前のせいであの頃のリンは傷ついた。……身体も、心もボロボロになるまでにな。｣
｢……っ、…。｣
｢リンにはこれ以上、傷ついて欲しくねぇし……傷ついた分、コイツには幸せになってもらいたいと思ってる。……その役目を、お前に出来るとは到底思えない。｣
シュウちゃんの声は、心地よく僕の胸へと響き渡る。
｢ほら、行くぞ。リン。｣
そう言って彼に踵を返して僕はシュウちゃんに引っ張られてその場を後にしようとした。
｢……リンさん！｣
その声に、立ち止まってしまう僕は……まだ君のことが好きなのかな？
｢……ごめん、僕が好きなのは……君じゃない。｣
―――だから、この言葉は自分に嘘をつく言葉と同時に…君を一番に傷付ける言葉だった。
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