792人が本棚に入れています
本棚に追加
それから、僕は菅原さんと連絡を取るようになっていた。
―――というか、菅原さんから毎日のように連絡が来るだけなんだけど。
｢……お前さ、付き纏われてんじゃねぇの？そのスガワラって奴に。｣
僕のスマホが定期的に鳴るのが、シュウちゃんにとって気に食わないのだろう。凄い形相でこちらを見てきた。
｢…いや、あの人はイイ人だよ。……確かに、ちょっとウザイけど。あ、通知オフにしとこーっと…｣
そうだ、最初から通知オフにしとけば良かったのだ。
｢いや…いい。｣
｢……？何で？煩いんでしょ？｣
｢……うるせぇけど、どれだけアイツがしつこくて、お前が今どんな状況なのかとかがすぐ分かる。｣
……？何か、言ってる意味がよく分からないけど……。
｢とりあえず、通知はオフにするなってこと？｣
｢そう。｣
｢あ…何か電話来た。ちょっと出て来るね。｣
そして、僕が席を立とうとするとシュウちゃんに腕を引っ張られる。
｢ここで、いいだろ。｣
｢あ、そう？じゃあ、出るね。｣
シュウちゃんから許可を貰った僕はそのまま通話ボタンを押した。
最初のコメントを投稿しよう！