第1章

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「えっ…!?ま、まさか……本当に連絡くれるなんて……」 僕は、何だか胸がキュンとした気分にさせられた。 『黒瀬さん、おはようございます。 迷惑かと思ったのですが、メールだけでもしておこうと思い、メールさせていただきました。 また、黒瀬さんと会いたいのですが……いつ会えますか? 連絡、待ってます。それでは!』 その様なメールが入っており、僕はそのメールを見て……つい頬が緩んでいた。 ―――嘘かもしれない。 そんな考えが頭の何処かをよぎっていたけれど……ただ、嬉しかったんだ。 ―――こうやって、誰かに求められる事が。 ―――誰かに、必要とされる事が。 例え嘘だとしても……嬉しかったんだ。 『翔くん、 今週の土曜日なら大丈夫です。 翔君は大丈夫ですか?』 そう、送信した。 次に返信が来たのは、僕が大学の講義が終わった後だった。 『大丈夫です! じゃあ、土曜日に10時頃駅前でいいですか?』 僕はその返信を見てすぐに返事を返した。
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