第5章

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お粥と飲料水で再び落ち着いた彼はまたゆっくりと眠りについた。 僕はおでこのタオルをもう一度変え、そのまま居間へと戻った。 すると…… 兄弟達が、ご飯を食べないで待っててくれていたのだ。 「あっ、ごめん!食べてても良かったのに……」 「家は、家族みんなで……この家の中に居る人皆で食べるっていうのが決まりなんで。」 「そっか……」 ―――ホント、いい家族だ。 「じゃあ……食べようか。頂きます。」 「「頂きます!」」 「…美味しい!!お母さんの料理美味しいね!」 「だよねっ!?お母さんの料理美味しいんだ!」 そう言って、滉輝くんがニコリと笑った。 「うん、凄く美味しいね。……そして、あったかい……。」 ―――こんな、暖かい家族に囲まれて食べる食事なんて……生まれてから経験した事無かった。 「……黒瀬さん、良かったらまた来て下さい。」 「えっ……?」 突然の來夜君の発言に驚き、思わず彼の方を凝視した。 「……真衣も芽衣も、滉輝も……黒瀬さんの事気に入ったみたいですし。で、またご飯食べましょう。」
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