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「……俺は、お前に幸せになって欲しいと思ってる。だけどさ、俺はその高校生のイケメン君にお前を渡したいとは思わない。」
「……シュウちゃん。」
「話を聞く限り、ソイツがリンを幸せに出来るとは到底思えない。」
―――恐らく、シュウちゃんの言っている事は正しいのだと思う。
僕だって、最初は有り得ないと思ったし、冗談だろと思った。
「……でも、信じてみたいんだ。彼を……」
「……分かった。じゃあ、俺は後は何も言わねぇよ。けど、何かあったら絶対に俺に言え。」
そのシュウちゃんの声は……とても強かった。
「……もし、お前が泣くような事があれば……俺がソイツを潰す。」
その言葉を放ったシュウちゃんの顔は……今まで見てきたものの中で、一番怖かった。
「……シュウちゃん、顔怖いよ…」
僕はそう言って、苦笑いするしかその時は出来なかった。
―――次の日……。
僕は、昨日のシュウちゃんの言葉が頭の中を反芻していて……なかなか準備が出来なかった。
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