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―――日曜、朝。
「翔汰、アンタ今日出掛けるのよねー?」
台所から顔を出した母さんが、起きてきた俺に声を掛ける。
「あ、うん。12時半ぐらいには家出る。」
「そう。あ、みんなのことも起こして来なさいよー!もういい時間でしょ?」
「分かった。」
そう言って、また寝床へと戻った俺はスヤスヤと眠る弟妹達を起こしに向かった。
「ほらー!お前ら、もう朝だぞー!!起きろー!!」
「「まだ眠い……」」
「嫌だー……」
「煩い……翔にぃ……」
「……。」
―――本当に困った弟妹だ。寝起きだけはホントに悪すぎる。
「早く起きないと……俺が一人でお前らのプリン全部食ってやるからな!」
そう言い放ってクルリと踵を返した瞬間……腰に重みが…。
「「「やだぁーー!!翔汰お兄ちゃんのバカぁーー!!!」」」
下3人がくっついて来た。
―――後は…………
「あっ!ジャーニスの〇〇君がテレビに出てる!」
「嘘っ!?!?」
よし、あと一人。
「△△のライブのチケット、譲ってもらえそうなんだけどー……」
「マジでっ!?」
フッ、完璧だな。
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