最終章

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と言って、ホテルに来たはいいが……昼間からホテルに入るのは如何なものだろうか。 「じゃあ、ほら…入ろ。」 そう言って、俺を促すリンさん……。 ―――何か、俺より勇ましい……。そして、やっぱり…大人だな、と思った。 部屋へと続く廊下を歩いている途中……本当にドキドキとしていた。 こんな焦ってるの……俺だけなのか?? 隣を歩くリンさんに視線を移すと……凛とした様子で歩いている。 「あ、此処だ。着いたよ、入ろ?」 「あっ…、はい!」 中は、如何にも……という感じだが、リンさんは気にせずズカズカと室内に入って行く。 すると、ポスンッとクイーンサイズのベッドに腰掛けた。 「ほら、相澤君も此処座って?」 そう言って自分が座っている所の隣をポンポンと叩いて、俺が座るのを促した。 「あ、……失礼、しまーす…」 ―――リンさんと肩が触れそうで触れない微妙な距離に、俺は胸の高まりがさらに増した。 「……今日はね、相澤君に聞きたいことがあったから呼んだんだ。途中で怒ったり、口挟んだりしないから……ちゃんと答えて欲しい。」
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