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「……貴方にキスをして、抱き締めて、抱く度に……護りたいと思った。幸せにしてあげたいと思った。もっと、愛してあげたいと思うようになった。この、綺麗な瞳に映るのが……俺だけであって欲しいと願うようになった。」
「……っ、…」
リンさんの綺麗な瞳に、涙が溜まる。
「けど……俺はリンさんを裏切ってる。……何処かで、そんな想いが頭をよぎった。けれど、一度想ったら……リンさんへの想いは止められなかったんです。だから、激しく抱いたし…無理もさせた。そんな自分に嫌気が差して、リンさんには酷い態度を取った。」
―――俺が悪いのに、それ以上リンさんの部屋に居るのが苦痛で……そそくさと家を出た。
―――何の、ケアも無しに。
「それが、申し訳なくて……俺は、リンさんの母親に自分の本音を言おうと思いました。それが……リンさんが俺と貴方の母親が一緒に居るところを見た時です。……あの時、リンさんは俺達の会話を聞いたんですか?」
―――ゆっくりと、リンさんが俺を見つめる。
「……聞いたよ。」
「……何処まで、聞きましたか?」
「…………相澤君が、…『幸せの運び屋』だって……所まで。」
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