最終章

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「でも!俺は……ずっと、リンさんが好きだった!それは今でも変わりません!!それから……これからも変わりません。自分の名前が…『翔(かける)』だったらいいのにって……何度思ったかも分かりません。……それだけ、俺は……貴方が好きなんです。だからっ…もう一度…………」 ―――カッコ悪い。涙なんか零して…。 けれど、その涙を止めることなんて……今の俺には出来なくて。俺の、正直な想いを……リンさんに伝えるのが精一杯で………… ―――ギュッ… …………えっ? え、俺……今、リンさんに……抱き締められてる? 「……ごめんね、何も…聞かないで。」 そう言うと、リンさんは俺の身体を更に力強く抱き締めた。 そのまま、右手が俺の後頭部に回って……ヨシヨシと撫でられた。 ―――その右手が……温かくて、思わず目を細める。 「冷たい態度取って、ごめん。僕、信じられなかったんだ。……相澤君が何を言っても、一時の気の迷いだから、嘘に決まってるからって…決めつけて何も聞こうとしなかった。」 「…それは、俺が嘘ついたから……。リンさんは悪くないよ……。」 そうだ、俺が全部悪いんだ。
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