第1章

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「そうですねっ!じゃあ……僕チケット買って来るので、翔君にはポップコーンとかお願いしてもいいですか?」 「分かりました。後でお金払うので、何円だったか教えて下さいね。」 「はい!分かりました!」 そう言って僕たちはそれぞれに買いに行き、そのまま映画館の中へと入った。 「何円でしたか?」 「1200円だよ。翔君の方は……何円?」 「あ、俺の方は安いんで大丈夫です。……俺から誘ったデートですし。」 そう言って、妖艶に笑った翔君の顔を直視出来ない。 「で、…デートって…!僕、そんなつもりじゃ……」 「……そうですよねぇ。ま、いいです。俺だけそう思ってれば十分なんで。」 今度はニカッと爽やかスマイルを見せた翔君。 ―――ホントに心臓に悪い……。 「……うぅっ…。でも!お金はちゃんと返させて、欲しい…です。」 「……分かりました。じゃあ、ジュースとポップコーンで400円お願いします。」 「はい。」 そして僕は翔君に400円を渡し、1200円を受け取った。
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