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「んっ……リンさんの手、あったかい。」
「…翔汰君って、結構甘えたがりだよね?……もっと、クールだと思ってた。ってか、少なくともあの頃はクールでカッコいい感じだったよね。」
「えっ!?そ、そうですかっ…!?」
―――言われてみれば……俺、最近リンさんに甘えてばかりな気がする。
「うん。でも……僕は今の翔汰君の方が好き、かなぁ…。何か、可愛い。面倒、観てあげたくなる。」
「え、……まぁ、あんまり嬉しくないですけど…リンさんに言われると不思議と嫌な感じはしないですね。」
「フフッ…そっか。でも、カッコいい翔汰君も好きだよ?……全部好き。」
「……それは、俺もです。可愛いリンさんも、たまに見せるカッコいいリンさんも全部ひっくるめて好きです。」
「ふはっ……照れるね、コレ。……ありがとう、嬉しいよ。」
そう言って笑ったリンさんは……今まで見た中で一番綺麗だった。
「じゃあ、そろそろ出よっか。時間も……時間だし。」
13時頃、ホテルに入ったのに……外はもう真っ暗で時計は20時を回っていた。
「そうですね、腹も減った……」
「何処かで食べて帰ろっか。」
「俺、ラーメンがいいです!リンさんは何かありますか?」
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