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「ただいまー…」
「あ、翔汰お兄ちゃん!おかえりー!」
「「おかえりー!!」」
そう言って、引っ付いてくる下3人。
「……リンお兄ちゃんの匂いするっ!」
そう言ったのは、一番下の滉輝。
―――俺は思わずギョッとした。
「えっ!?翔汰お兄ちゃん、リンお兄ちゃんと一緒にいたの!?」
「いたのっ!?」
「……だから、兄さん今日気持ち悪いぐらいニヤニヤしてたのか。」
「気持ち悪かったもんな、今日。翔にぃ。」
納得したとばかりに、上2人がうんうんと頷いている。
「お、…お前らな……。」
「で?どうだったの?……って、聞くまでもないか。」
そう言って來夜がフッと笑った。
「良かったね、翔にぃ。」
「……お前ら、ありがとうな。」
すると、台所に居た母さんが出てきて……俺の顔を見ると笑みを零した。
「……翔汰の顔から色んな抱えてるものが無くなって良かったわ。」
「母さん……」
「幸せになりなさい。そして、幸せにしてあげなさい。」
「……あぁ、分かってるよ。」
―――俺は本当にいい家族に恵まれた。
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