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「……翔汰君?」
中から、怪訝そうな女の人の声が聞こえてきた。
俺が中に入ると……
あの人の目が大きく開かれた。
「アンタは……」
「……お久し振りです、相澤翔汰です。」
―――あれから、2年。気の強い感じ……相変わらずだった。
「……どういう事なの、凜太朗。」
「……何がですか?」
「紹介したい相手って……男なの?」
「はい、そうですけど。……僕、女性って一度でも言いましたか?」
「……っ…!でもっ……」
「紹介します。この人は、相澤翔汰君。僕の3つ下で、同じ大学に通ってる。」
「凜太朗!アンタは騙されてるわ!!その男は、……嘘ついて……」
「……お母さん、俺は全て話しています。リンさんに。全て話して……今、一緒に居たいと思っているんです。お互いに。」
「あれ程息子には近付かないでって言ったのに!アンタのせいよッ!!」
そう言って、一瞬の隙をついてきて俺を平手打ちした。
「……ッ…!」
「翔汰君っ!」
殴られた俺を心配してリンさんが駆け寄ってくる。
―――でも、こんなもんじゃ…痛くも痒くもない。
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