第1章

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―――そう。この物語は……後味の悪いバッドエンド。分かりやす過ぎる、報われないバッドエンドだ。 エンドロールが流れ始め、客もチラホラと帰り始めた。 「……結構、原作に忠実でしたね。」 そう小声で僕の耳元に囁いてきた翔君に、思わず肩が跳ねた。 「そっ、…そうですね!僕、思わず魅入っちゃいましたよ。」 「俺もです。……予想以上で、ちょっと驚いてます。」 「でも、珍しいですよね。こんな、原作通りでなおかつ、面白い映画って。」 「そうですね、原作を実写化するといつも叩かれますからね。……あ、これからどうします?昼ご飯、食べに行きますよね?」 「行きます!お腹減ったので……」 そう言った頃にはエンドロールも終わり、館内が明るくなっていた。 「何処に行きます?というか、何が食べたいですか?」 そう歩きながら、僕に質問してくる翔君。 「僕は何でもいいですよ。……翔君は何が食べたいですか?」 「えー…そうですねぇ……パスタなんかどうですか?無難に。」 「分かりました!じゃあ、行きましょうか!」 そう言って、僕たちはパスタ屋に向かって歩を進めた。
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