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元気で可愛い店員さんは終始、翔君だけを見つめて……恋したような瞳を向けていた。
―――まぁ、そりゃあこんなイケメンだからなぁ……。
そうチラッと翔君に目を向けると……翔君がこちらをジッと見ていた。
「えっ!?…な、ななな何っ!?」
「……俺、黒瀬さんのこと…知りたい。」
「えっ!?」
「……ねぇ、何でずっと敬語なんですか?」
「え…何でって……翔君だって、ずっと敬語じゃないですか!」
「いや……年上の人には、敬語使うべきでしょう?これ、世間の常識じゃないですか?」
―――ん?
「……僕、翔君に歳の話、しました?」
確かに、翔君は僕から見れば年下だと分かるが……翔君から見て僕が年上だという事は分かるわけがない……という事は?
「えっ!?僕、老けて見えるってことっ!?」
そう言うと、翔君がブッと思いっきり吹き出した。
「ちっ…違いますよっ!ククッ…俺よりしっかりしてそうだったからです。しかも、私服でしたし。俺は、あの日制服着てましたからね。明らかに年上の人だ!って思っただけです。」
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