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「ほらっ、もっと話して下さい。俺、いくらでも聞きますんで。」
その翔君の笑顔には……本当に惹き込まれそうになった。
―――いや……もう既に惹き込まれていた。
それから料理が来るまでの間、僕は自分の事について話した。
本をよく読んでいて、好きな本の話から、僕の大学の様子等……自分の境遇以外は全て話した。
―――だって、流石に自分は孤独で寂しいなんて事を他人に……しかも会って間もない人に言う勇気は自分には無かった。
「お待たせしましたー!シーフードパスタです!」
僕の話が丁度ひと段落ついた頃、料理がやって来た。
「……じゃあ、とりあえずいただきましょうか?」
「そうだね。じゃあ…いただきます!」
そう言って、フォークでクルクルとパスタを巻き、口に含んだ瞬間……
「……うまっ!!」
美味し過ぎて、かなり大きな声でリアクションを取ってしまった。
「そうでしょう!?安い割に美味しくて……俺、結構友達とかと来るんです。」
「へぇー…いや、本当に美味しい……。」
僕はまだ感動していた。
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