第1章

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「ほらっ、もっと話して下さい。俺、いくらでも聞きますんで。」 その翔君の笑顔には……本当に惹き込まれそうになった。 ―――いや……もう既に惹き込まれていた。 それから料理が来るまでの間、僕は自分の事について話した。 本をよく読んでいて、好きな本の話から、僕の大学の様子等……自分の境遇以外は全て話した。 ―――だって、流石に自分は孤独で寂しいなんて事を他人に……しかも会って間もない人に言う勇気は自分には無かった。 「お待たせしましたー!シーフードパスタです!」 僕の話が丁度ひと段落ついた頃、料理がやって来た。 「……じゃあ、とりあえずいただきましょうか?」 「そうだね。じゃあ…いただきます!」 そう言って、フォークでクルクルとパスタを巻き、口に含んだ瞬間…… 「……うまっ!!」 美味し過ぎて、かなり大きな声でリアクションを取ってしまった。 「そうでしょう!?安い割に美味しくて……俺、結構友達とかと来るんです。」 「へぇー…いや、本当に美味しい……。」 僕はまだ感動していた。
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