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「いやいや……そんな事無いですよ。至ってフツーですよ。」
「あからさまな嘘ついても、バレちゃうよ。」
「……はぁ、まぁ…他人よりは、モテるかも?しれません…。って、何言わすんですかっ!」
意外と話していると……楽しい。
―――何だか、翔君の事を身近に感じる事が出来た気がする。
「ん?いや、翔君の事……ただ知りたいだけ。」
「……そんな事言ったら、脈アリだと勘違いしちゃいますよ?」
「えっ…?脈アリ?」
「忘れたんですか?……俺、黒瀬さんに告ってるんですからね。」
はっ……!そう言えば、そうだった!!話すのが楽しくて……本来の事を忘れていた。
「忘れてたって顔してる。」
「あのっ、いや……そんな事は……えっーとぉ…」
「…照れてるんですか?顔、真っ赤ですよ。意識したら、俺のこと……見れなくなった?」
その声は、僕をゾクゾクッとさせる妖艶なモノで……微かに微笑むその顔を本当に直視出来なくなってしまう。
「はっ…早く食べましょ!さ、冷めますからっ!」
「はいはい。」
―――あと少しで……毒牙に犯られる所だった。
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