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「……こんな俺は、嫌いですか?」
―――本当に意地悪な質問だ。
「……嫌いな訳……ないじゃん…。」
すると、翔君はクスリと笑って……
「……仕方ないですねぇ。今日はその答えで我慢しておきます。」
そう言って更に僕をギュッと強く抱き締めた。
「……じゃあ、俺…そろそろ行きますね。これから部活なんです。」
「えっ!?そ、そうだったの!?そんな……無理して来なくても良かったのに……」
「いいんです。俺が来たくて来てるんですから。……本当はもっとゆっくりしていきたかったんですけど……」
「気にしないで。……その代わり、また来てよ。僕、待ってるから…翔君の事。」
「……また来ます。」
そう言って、彼は僕に軽いキスをするとササッと身支度を済ませて玄関へと向かった。
僕が見送りに行こうと立ち上がろうとしたところを翔君が言葉で制する。
「大丈夫です。そこでちゃんと寝てて下さい。腰、痛いでしょう?あと……そんな何も着てない格好で来られたら、俺…また勃っちゃいますから。……じゃあ、また今度来ます。」
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