第2章

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そんな軽口を叩いて、彼は部屋から出て行った。 僕は自分の格好を見て顔を赤くした後……そして、本当に腰が痛くて一日中、ベッドの上でその日は暮らした。 ―――だけど……幸せな痛みだった。 それから、翔君がテスト期間やら大会やらが入ってなかなか会えないという日が続いたが……別に僕はその間が苦では無かった。 それよりも、あと少し待てば翔君と会える……そう思って毎日を過ごした。 翔君が僕の家に来る時は……基本、ヤった。 「……俺が、リンさんの心も身体も愛してあげますからね。」 それが、彼の口癖となっていた。 ただ、彼と繋がることが嬉しくて。 僕は決して女の子なんかじゃないけど……翔君は時々Sっ気を出しつつも、僕を大事に抱いてくれた。 ―――それは、僕にでも伝わってきた。 「……リンさん、俺……リンさんが好きだなぁ……」 彼は終わったらその言葉をポツリと呟く。 その言葉が嬉しくて……つい、僕も頬が緩む。 「……僕も、好きだよ。翔君……。」 その何気ない日々が、ただひたすらに幸せだった。
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